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稲穂も黄金色が濃くなり、刈り取り適期になった。台風や秋雨前線の影響で雨の日が続いているので、稲刈りに影響がでそうだ。
9月2日の日曜日に地元の富上地区(富沢と上川名地区)の区民体育祭(運動会)が農村公園で行われた(写真)。農村公園は富上分校跡地を拡張して整備された。町内各地で「健康づくりや地域づくり」として開催されているが、富上の区民体育祭は一番歴史が古く、今回で32回目を数える。両区合わせて160戸余りの集落だが、12班対抗で行われている。子どもからお年寄りまで、家族総出となる。競技は走る種目を少なくし、バケツに玉を入れる「バケツ玉入れリレー」豆を箸でコップに入れる早さを競う「鳩ポッポリレー」など、だれでも参加できるように工夫されている。
富上地区は純農村なので、若者が地区外に出る家が増えており、お年寄り夫婦やお年寄りの一人世帯が増えている。昨年から二つの班が「若い人が少ない」と理由で不参加になった。子どもの数も10数年前の半数になっている。私も含め40代や50代の人の多くは「どうせ子どもたちは家を継がないだろう」と、子どもたちの世話にならないと考えている。私も若い頃は、ここを出たいと強く思っていたので、出て行く若者の気持ちは理解できる。結婚して子どもが学校に入り、40歳を超えると、集落や農村の良さがわかってくるのだが…。
今日は敬老の日。河北新報の社説に「子供しかるな来た道だもの、年寄り笑うな行く道だもの」(永六輔さんが岩波新書『大往生』で紹介した言葉)が載っていた。私の周りには「子供の世話にならない」と言う人が増えている。昔ながらの協同して行うことが多い富上地区では、後継者がいない家が増えることは、ムラ社会の崩壊につながるのである。 |