Vol.34

2001.8月15日号

 私は戦後の昭和29年生まれの「戦争を知らない子どもたち」である。15日は終戦記念日。80歳の父と何年間も晩酌を共にしながら、戦前や戦中、戦後の話を幾度も聞いてきた。小泉首相の靖国神社の参拝をめぐって、中国や韓国の外圧も含めていろいろ議論が賑やかであったが、15日の参拝は断念して13日に参拝したようである。父の話や本、テレビなどを通じてしか戦争を知らないが、侵略された中国や韓国の国民の感情もわかるような気がしないでもない。50年以上経過しても「過去のこと」として忘れさることができるようなことではない、と理解はできる。
 父からいろいろ聞いた話で印象深いのは「当時の母親たちが、息子を生きて帰ってくるかどうかわからない戦争に送り出したことを考えると、偉かったと心からおもう。自分が村中から送られて、家を去るときの母親の顔が今でも忘れることができない」と父が語ったことである。私は「当時の状況だから当然だったのではないか」と言った。すると「戦前や戦中も今も、母親として子をおもう気持ちは同じではないが。あってはならないことだが、もし、同じような状況になったら、今のお母さんたちは子どもたちを当時と同じように送り出せないだろう」と父。複雑な気持ちになった。
 7月下旬の猛暑はどこにいったのか。先週から梅雨に逆戻りしたような天気が続き、肌寒い日が続いている(東北と北海道)。最高気温が21℃と10月並みの気温の日もあった。稲も出穂し実るには大事な時期であるが、このところの日照不足と低温でまだ穂を垂れている水田はない。心配である。写真は家の近くの四日市場で撮影した“ひまわり”である。今日(14日)昼近くに薄日が差したので撮影した。青空が似合う“ひまわり”であるが、こころなしか元気がないような気がした。夏は暑いのにかぎる。