Vol.28

2001.5月15日号

 雨が降らない。畑も里山もカラカラである。旬であるタケノコも食べるのに苦労するほどしか獲れない。我が家で栽培しているワラビも例年の6割程度の収穫である。市場では野菜だけでなく山菜も少なく高いらしい。
 昔であればこんなに雨が降らなければ、田植え時期は大騒ぎであったろうが、用水が整備されているために水の心配もさほどなく、4月末に始まった田植えも14日に終ったようだ。米余りで転作面積(減反)が柴田町で30%を超えたため、昨年より耕土の中に作付されていない水田が目につく。中核農家に耕作を委託している自分が言うのもなんだが、作付けされていない水田を見るのは辛い。米価の下落、減反強化、担い手の不足…と、農業を取り巻く環境はますます厳しい。
 里山の新緑、水が張られ苗が植えられた水田、残雪の蔵王、一番好きな季節である。町から蔵王を眺めるのであれば、ここが一番(写真・五間堀周辺)だろう。北蔵王の雁戸山から南蔵王の不忘山まで一望できる。上の写真は14日の朝に四日市場から撮影したもの。下の写真は13日に山形県白鷹町から葉山(朝日連峰の一部)へ登る登山道(雪がまだ何mもある)から撮影したもので、遠景が蔵王である(薄っすらと見える)。表と裏の蔵王だが、山形の方(裏)に残雪がほとんどないのが不思議である。