Vol.27

2001.5月1日号

 里山は口では言い表せない「薄くて淡い緑色」。人も、植物も、動物も、一斉に活動し始めた。一年中で一番好きな季節である。今日から5月。昨日まで暖かだったのに、今日は(1日)は肌寒い。例年より9℃ほど気温が低いらしい。明日も寒いとのこと。桜開花時期の暖かさ、4月の雨量の少なさ、20日(日は不確実)の霜と、異常気象である。
 柴田町が一番輝く季節である“さくらの時期“は、いつもの年よりアッという間に終った。開花宣言は10日であったが、2,3日で5分から8分咲きになり、15日には満開になった。5月中旬の気温が続き連日20℃を超えた。花見頃の14日から17日まで4日連続で蔵王が見ることができた。蔵王が4日連続で見えるのも稀なのに、満開時にこのような天気が続いた年の記憶がない。写真愛好家にとっては、蔵王と白石川堤一目千本桜を撮影する最高の年になった。
 柴田町さくらの会のHPが縁で、シンガポール在中の日本人親子が、柴田町の桜を見に訪れた(写真)。今春のさくらの会への大きなプレゼントであった。18日に来町したので、会員で白石川堤、船岡城址公園、太陽の村を案内した。見頃は過ぎたが桜吹雪の中の散歩を楽しんだ。常夏のシンガポールは季節感がないので、日本の四季がうらやましく、特に“さくら”は特別だという。大学生の息子さんは桜を見るのが初めてであり、お母さんは25年ぶりであった。数ある桜の名所から柴田町を選んで来てくれたことに「なんとか良い思い出を」と、心を込めて会員でお世話したつもりであるが…。18日の夜は蔵王の温泉宿に泊まり、翌日、福島県北や角田市、しばたの郷土館等を案内し、再会することを約束?してわかれた。メールでのやりとりや今回の接待など「どうして見知らぬ人へここまでするの?」という疑問を抱きながらも“柴田町のさくら”の素晴らしさを持ち帰ってくれたに違いない。