Vol.6


 6月11日に梅雨入りし今日も(14日)小雨が降るうっとしい天気である。ある雑誌に、黴(かび)の雨と書いて「ばいう」(つゆ)。今では梅の実が熟すころに降る雨という意味の「梅雨」が一般的で、もともと中国ではこんな字が使われていたようだ、と書いてあった。食べ物がなかった子供の頃、梅が食べたくて梅雨が待ち遠しかった。梅の種が白くまだ固くならないうちに食べ、腹をこわしたこともあった。今でも家の近くの梅の木から2,3個もぎ取り(よその家の畑から拝借する。昔は大人に怒られ追いかけられたが、今はそんなことをする子供もいない)、生梅を必ず食べる。その度に、ポッケトに塩を入れて暗くなるまで里山や畑で遊んだことを思い出す。グミ、ユッサ、ビワ、スカンポ、バダンチョ、サクランボ(今風のではなく紫で小さい)桑の実、子供にとって一番食べ物が豊富な季節であった。
 写真は14日の小雨降る中、白石川の歩道橋から船岡城址公園方面を撮影したもの。白いアーチは来春に開通する(仮称)さくら歩道橋の中心部である。北船岡側から船岡駅まで通じる歩道橋。この白いアーチをどんな色にするか難しいらしい。子供達にアンケートを採ったと聞いたが、色が決まったとはまだ聞いていない。春に一目千本桜と城址公園の桜が映える場所だけに心配である。無色透明が一番良いのだが、それは無理な話。毎日のように眺めていると、今の金属色のままが良いのではと思えてくる。