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                  千葉県松戸市から


 紫陽花が日増しに色づいて美しく、梅雨が近づいている気配です。暖冬のせいか、4月のバカ陽気のせいか、狭い庭にも沢山の花が咲き、特にバラは目を見張るものがあります。道行く人にも、車の人も、一時足を止めてくださるほどの美しさでした。
 妹がもう一つの花を咲かせてくれました。5月中旬、上野の東京美術館において、初挑戦で彫塑を出品し、見事に入選しました。(加代ちゃんヤッタネ!!クマさんとさくらの会からも乾杯)柴田町在住の及川先生に弟子入りし、ご指導の賜物とは言え、女とは思えない力強いエネルギーを感じる作品でした。久しぶりに真剣な強い目をしている妹を見て、やっと一番好きな道にたどりついて、これから始まる作家としての重圧と意欲に、目が輝いているにちがいなく、心からエールを送りたいと思いました。彫塑は体力や腕力のいる仕事。アトリエもなく、これから大変ですが、湧き出る感情を大切にしてほしいものです。沢山のバラの花を摘んで、バラ風呂に入り、東京デビューの妹の喜びと二種の花に酔いました。


 間抜けな妹の後日談を一つ。展覧会用の案内のハガキを東京の私の友人達に配って「結構、いい線でしょう」と言いたかったのに、案内状が届いたのは、最終日の翌日でした。