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                  千葉県松戸市から



  
  今年も暑い夏ですね。ここ数年、記録的な猛暑が各地にあって、都市のヒートアイランド現象による猛烈な暑さと突然の集中豪雨などがおきています。720日義理の叔父の葬儀があり船岡の実家に帰りましたが、関東とは5℃くらい気温差があり涼しく感じました。2月に突然亡くなった叔母とは異なり、闘病生活2年近く、入退院を繰り返しましたが、残された家族の悲しみや悔いはどちらも深くつらいものです。お見舞の度に衰弱していく叔父は武術をたしなむ剛健な方だっただけに、死に至る病を選択できない人間の哀しさを感じていました。叔父方、叔母方の10代から80代の親戚が列席し、どことなく似たような顔の集団を見ていると、小さくは一つの家族でも枝分れした血脈が延々と続き、私の見ることもない未来の子孫のことなど、つい考えてしまいました。
 自然現象の形態も変化し、環境の汚染や破壊、デジタル化、IT化による人間疎外感等々。人間の心も身体もその割には抵抗力がつかないような気がします。私達の常識をこえた未来に生きる人達に少なくとも自然が天然のあるがままに残るように願わずにはおられない心境です。
 
 何十年ぶりかで、夏の蔵王に行って驚いたことがあります。40年も前、中学の教育の一環だったのか夏の蔵王登山があり、蛾々温泉を未明に出発し、山頂でご来光だったと記憶しています。馬の背は、石と土のろくに草、木もないところだったのに、今は緑色になり草が繁っているようです。それ以上にエコーラインで山頂まで行くと、高山植物ではない雑草のような植物があり、温暖化なのか種を人間が運んだものなのか、と危惧の念をいだきました。