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                  千葉県松戸市から



待ちに待った桜


 心ときめく花見は、やはり夜桜。いいえ、桜鯛の鯛飯、茶巾寿司を食べながらの宴も良い。桜吹雪の堤をそぞろ歩くのも良い。気にかかる一本の枝垂れ桜と一人で向き合うのも良い。さて何処の桜に会いに行こうかしら。
 桜前線によれば、東北は10日過ぎの開花予定。さくらの会の皆さんは、いわば『桜守り』。桜を待つこの時期、気が急く時ですね。なにしろ桜は、春雨、花曇り、花冷え、夜半の嵐と気まぐれな春の季節のただ中に咲くのですから。
 『ゑにかきて劣るもの』と枕草子の中で桜の美しさを表現したこの言葉を読んだのは高校時代。その時代、船岡の堤の桜並木、公園からの蔵王と桜など、何度か描いたものですが、いつもままならず、桜は見るものと決めてしまいました。自然界の生物は実物に勝るものはなく、全て『ゑにかきて劣るもの』かも知れないけれど、心豊かになれた一時のお礼、下手なりに描いてみるのも感謝のしるしと思っています。





 クリスマスローズはクリスマスのころに地面につぼみの頭がバラのひとひらのように出てきます。3カ月近くかかり、背を伸ばしてやっと開花します。積雪に耐えて見事に三種咲きました。