NO-6

お正月気分も、すっかり抜けた事と思います。皆さん、いかがお過ごしですか。先日、幼稚園の3学期が始まり、お母さん達と『やっと、始まったねー』とか、『でも、お弁当作りが大変』などと話していました。うちの長男も、幼稚園を心待ちにしていたひとりです。年末年始は、私の実家に帰ったし、その後大雪が降ったりで、ほとんど、子供同士で遊べなかったのが、寂しかったようです。弟が居ても、まだ赤ちゃんでは、遊び相手にならないですから。でも、母子で大きな雪だるまと、かま倉を作りました。長男は大喜びだったし、私も、久々に童心に返ったようでしたね。

 ところが、早くもまた問題を抱えて来た長男です。2日目にして、通園バックの紐を取って帰って来たのです。ちゃんと縫いついけて有るもので、これで3回目、それもみんなちがう個所です。(以前のエッセーにも、この事件に付いて書きましたが)長男は、帰宅後、また事情を言いませんでしたし、今回は、3度目と言う事でか、先生のお便りも無し。私は、さすがに怒りました。長男も悪かったのかもしれないけれど、鞄って、そんなに重きを置かれない物なのでしょうか。

 でも、もう1つ悲しかったのは、今度こそ、ちゃんと先生に話をしようと思い、同居の夫の両親に相談したところ、難色を示された事です。『(鞄なら)これぐらい、また直すから』とか、『○○の家の嫁も、子供が怪我させられた!とカッとして、相手の家に怒鳴り込んで行ったら、相手に「うちも御宅の子にやられましたよ」と言われたぞ(だから、事を荒立てるな)』と言われたのです。私は驚きました。別に殴り込みに行く訳ではないのです。ただ、先生に、事実を知ってもらいたいと思ったのです。もしその上で、ウチの子も、悪いところが有ったと教えてもらえれば、これは1つの収獲です。

 私は思い切って、先生に電話で話しました。先生は、わかってくださいました。長男も、その様子を聞いていて、その後、お友達との関わり合いが有った事を話してくれました。私は、それだけでも、良かったと思ったのですが、今度は、長男が、全然鞄の破損を悲しんでいる様子がないのが気になります。『鞄の紐が取れて、悲しくなかった?』と聞くと、けろっとして、『また、ばあちゃんに直してもらえばいいよ』と、平然。やはり、この事も気になって、私は『鞄の修理には時間がかかるから、しばらく自分のリュックで幼稚園に行こうね』と言った時、長男は、はじめて大声で泣き、『嫌だー!みんなと同じ鞄がいい!』と叫びました。お友達に口止めされたと言っていたから、オオゴトにするのが、嫌なのかもしれないし、皆と同じ物を持てないのが、恥ずかしいのかもしれません。そこでまた、爺婆登場です。『かわいそうじゃない。アンタも、意地張ってないでさ。直してやっから』と。

 やっぱり、それはおかしい・・・と思いました。誰だって、人と違う事はしたくないし、なるべく穏便に済ませたいです。でも、それでいいのでしょうか。私は、自分の子供にも、周りの子供達にも、物の大切さや、壊された時の心の痛み(長男は、これがないのが悲しい)に気づいて欲しいと思います。チョット偉そうですが。やっぱり、えらそう・・・(汗;)。

 しかしながら、今、我が家は、私が夫の両親の有り難い申し出や助言を断ったので、冷たい風が吹いています。どこも、同居家庭では、子供の躾でもめるのでしょうか。世話になっていると、口も出されるのは、仕方がないのですが、こういう時、嫁って辛いですね。

 その日、次男のBCGの予防接種がありました。本当は早く会場に行くはずでしたが、行く前に、こんな事件が起き、すっかり遅れてしまい、受付時間ぎりぎりに到着。2番目ってこんなモノでしょうか(笑)。出発前、慣れない電話で緊張し、家族ともめてカッカして、昼食もろくに食べず行った事に加え、後ろの方の番号だと、待ち時間も長く、重くなった次男を抱っこし、フラフラしていました。

 そうしているうちに、順番がまわってきたのですが、BCGって、結構強烈に、ハンコのような注射器?を、腕に押しつけるんですね。長男の時の事はすっかり忘れていました。チョット話をしたお母さんから、『グリグリって、押しつけるんだって』と聞かされて、えぇー??と思っていたら、まさに、そんな感じでした。また、その押し加減が、小さい赤ん坊を通じて、自分に伝わってくるのです。始め、腕に押しつけるあたりまでは見ていた私ですが、体調の悪条件と重なり、だんだん気持ちが悪くなってしまい、貧血寸前でした(笑)。次回、予防接種の前は、揉め事を起こさないようにしたいものです(なーんて、どうなることか)。