星を見る会 NO7
 
 2002年2月ともなり2001宇宙の旅は現実とはならなかったようです。
 まー、一部の大金持ちが実現させたと言いますが、私たちが気軽に海外旅行へ行く気分で行きたいですねー。
 宇宙船から見る地球は青いのだろうねー
 さて、柴田町は仙台市近郊とあっても光の少ない地域です。毎年、環境庁のスターウォッチングネットワークに参加しています。
 スターウォッチングは、その地域の明るさによる光害やスモッグ等の空気の透過性を毎年調査し、環境の悪化に対し呼びかけをおこなうものです。
 調査方法は、双眼鏡を使い、冬はM45プレアデス星団【 昴(すばる)】、夏はこと座の四辺形に囲まれた区域の中の何等星まで見えるか?を調査するものです。
 夏は、暖かいのですが、冬は木枯らしや小雪が吹き付ける中での観測なのでとても寒いのです。でも、冬の星座たちは一等星が多いので星座がわかりやすくとても楽しい観測です。


《プレアデス星団》
(風が強かったので、ちょっとブレブレですが、対象の星が見えています。)

1.季節の星座・・・おおいぬ座
 冬は、気温が低くとても寒いのですが、暗くなるのは早いし明るい星が多いので夕方の星座から楽しめます。仕事が終わって帰るときには西の空に白鳥座が飛んでいきますし、東の空には明るい星たちが星座をかたどり、帰り道でも星空散歩ができますよ。
 今月は、おおいぬ座を紹介しましょう。
 オリオン座の後を追いかけるように、南東の地平線から昇ってきます。オリオンの三つの星の下をたどると、全天で最も明るく輝く星にぶつかります、これがおおいぬ座のα星一等星シリウスです。シリウスと近くの二個の四等星で描く小さな三角形がおおいぬ座の頭にあたり、前足をあげオリオンの方を見て立っています。シリウスは8.7光年の距離にあり、太陽の14倍の明るさで輝いていると言います。
 紀元前2000年古代エジプトの民は、日の出直前に東の空におおいぬ座のシリウスが輝く季節になると、ナイル川の水が増し氾濫し、洪水が起る事を知りました。
 この洪水は、土地の土を肥やし、農作物を作るにはなくてはならない洪水です。そしてこれが365日毎に繰り返される事も知り、現在の暦の元にもなりました。こうしてシリウスは人々から「ナイルの星」と呼ばれるようになりました。
 また、青白く輝く全天で最も明るい恒星のため、世界でいろいろな名前が付けられています。ヨーロッパではドッグ・スター、中国では天狼、日本では大星青星などと呼ばれています。
ギリシャ神話でも、いろいろに言われています、英雄アクタイオンが連れていた犬、月の女神ダイアナ(アルテミス)の従者、プロクリスの連れた犬、またプロクリスの夫ケファルスが暁の女神オーロラにもらった犬。でも一番有名なのは、猟師オリオンの猟犬との見方が一般的のようです。それは夜空に主人オリオンに従うように前足を上げ、オリオンの足下に輝いているからでしょうか。


2.今月の星を見る会と、天文現象のスケジュール
 2/3  節分
 2/4  立春
      下弦
 2/11 【建国記念の日】
 2/12 新月
 2/19 雨水
 2/20 上弦
 2/22 水星が西方最大離角 (光度0.0等級、離角2635分、視直径6.9秒)
 2/26 星見会定例会開催
     (午後6時から一時間位 太陽の村屋上です。どなたでも望遠鏡で見られます。)
 2/27 満月(今年最大の満月:18:17視直径33秒)

3.ちょっとためになる物知りコーナー・知っていると自慢できるかも!

○ H−UAロケットの二号機が打ち上げられます。
 2002.2.3(日)午前11:32分に、H-IIAロケット試験機2号機を打ち上げることが決定したそうです。(打上げの成功を祈りましょう!)
 今回のロケットには、実験衛星が2機つまれていて、1機は再突入の試験機で地球を7周し3日後に地球圏へ突入し、パラシュートでアフリカのサハラ砂漠へ着陸するそうです。もう1機は実験衛星で、一年間地球を周回し半導体部品に与える宇宙空間での影響を研究するために使われるそうです。